最近、格安SIMのCMや広告をよく見かけますよね?びっくりするような値段でスマホが使えるとあって、「本当に大丈夫なの?」と感じる人も多いはず。
たしかに、一昔前の格安SIMと言えば安い代わりに速度が遅く、質が悪いものでした。でも、最近の格安SIMはどんどん進化、デメリットを克服しますますお得なサービスになってるんです!
広告の多さこそがその証拠で、格安SIMに乗り換える人は毎年爆発的に増加、その95%以上の人が「キャリアより格安SIMの方が良い」と回答しているんです(MM総研調べ)。
2年縛りなどで乗り換えをめんどくさく感じる人も多いと思いますが、早く乗り換えれば乗り換えるほどお得になり、年何万円、何十万も節約することが可能なんですよ!
そもそも格安SIMとは?
格安SIMとは、今まで携帯事業を行っていなかった会社が、docomo・auなどキャリアのの回線を借りて独自のサービスで提供する携帯電話サービスのこと。
今まで携帯事業は大手キャリア(docomo・au・SoftBank)によって独占されていました。それを、より多くの事業者が参入できるようにしたことで、新たなサービスや適切な価格設定にしよう、という総務省の政策によるものなのです。
格安SIMはどうして安いの?
これは特にこの月が安かったわけでもなく、毎月このくらいの値段です。条件はmineoの3Gコースで、通話は基本はLINEを使い、たまに仕事関係の電話をするのと宅急便の不在電話は割と頻繁にかけます。ちなみに電話をよくかける場合は、これにmineoだと+800円ほどで5分かけ放題をつけられます。
①キャリアの回線を借りているから
大手キャリアは、それぞれ自社で引いた回線を使っています。全国に電波を届けるため日々基地局の建設や整備等をしていて、ものすごい維持費がかかります。LTEやXiなど、定期的に大規模な設備投資も必要になります。
そして、この莫大な費用は当然ユーザーからの携帯料金でまかなわれます。そのため、携帯料金はどうしても高くなってしまうのです。
一方、格安SIMはキャリアの回線を部分的に借り、レンタル料を払うというシステム。自分たちで設備を管理する必要が一切無いため、大幅なコストカットができるのです。
どうしてキャリアは回線を貸したりするの?
最近の格安SIMブームで、大手キャリアのユーザー離れは深刻です。なぜキャリアは、わざわざ自分たちの首を絞めるような回線の貸し出しをしているのでしょうか?理由は単純で、「総務省によって決められたから」なんです。
大手キャリアのスマホ代は、設備投資うんぬんを抜いても高すぎるということが前々から課題になっていました。docomoの契約回線数が7,000万以上ですから、仮に1回線月額で1万円取れば毎月7,000億円入ってくる計算です(仮にです!笑)。高すぎる携帯代の改善策のひとつとして、格安SIMという新たなサービスが生まれたんです。
②ケータイショップなどの実店舗が無い
大手キャリアって、日本全国どこに行ってもケータイショップがありますよね。これは、修理の時などにすぐ駆け込めてとても便利です。ところが、それだけ多くの店舗があったとしても、レストランのようにお客さんが定期的にお金を使ってくれるような場所ではありません。1年間でケータイショップでお金を支払う回数なんて、限られてますよね。
ケータイショップには、店舗開店費に加え、家賃、従業員の人件費など、とにかく多くのお金がかかります。結局こういったお金をどこから回収するかというと、お客さんの携帯料金です。
つまり、普段私たちが支払っている料金には、そういった店舗運営費やサービス費が上乗せされるため、どうしても携帯代が膨れ上がってしまうのです。
格安SIMは、この部分の無駄を無くすことで大幅なコストカットを実現しています。店舗数を少なくしたり、もしくは既にある量販店で売るなどして、余計な費用を丸々カットしているのです。
③市場が競争市場なので、適正価格で販売される
今まで、携帯電話といえば、docomo・au・SoftBankなどの、ごく少数の会社から買うのが当たり前でした。限られた数社で市場が独占されてしまえば、正しい競争が行われず価格は下がりません。
値段を上げようが下げようが他に選択肢が無いので、サービスを受けざるをえません。それなら、わざわざお互い利益が下がるような価格競争はせず暗黙の了解で高めの価格を保とう、ということになるのです。
総務省が、何回注意してもスマホ代が安くならないのは、これが理由です。仮に、スマホ代が今後どんどん上がり続けたとしても、スマホは無いと生活できないので、お金を払わざるを得ません。電気や水道と同じです。
そういったユーザーの立場の弱さから、大手キャリアのスマホ代は高いままでした。そこに、ついに総務省からの制裁として格安SIMが始まったというわけなんです。
格安SIMは、200以上の会社による正しい競争市場なので、余計な利益が上乗せされることはありません。結果としてどの会社もこれでもかというくらい安い値段になっています。
以上が、格安SIMが格安な理由です。要するに、格安SIMとはあくまでキャリアに比べて格安なのであり、むしろ高いのはキャリアの方なのです。格安SIMの方が適正価格なのです。
格安SIMのメリット・デメリット
「格安SIMなんて、そんなに安いってことはどうせ裏があるんだろ?」といった疑問は、すべての人が抱く疑問だと思います。実際に私も、格安SIMに乗り換える前はそう思っていました(笑)
当然、格安SIMにもメリットとデメリットが明確にあり、ただスマホ代だけが安くなる、というわけではありません。ですので、メリット・デメリットについてはしっかりお伝えしておきたいと思います。
格安SIMのメリット
格安SIMのメリットは、①安い、②楽、③サービスが豊富、この3点に尽きると思います。
①安い
これは言わずもがなですが、格安SIMはとにかく安いです。
格安スマホが安い理由については上で書きましたが、具体的には月額500円〜3,000円ほどで利用できます。プランによって変わってくるのですが、一般平均では、月額2,000円くらいになる場合が多いです。
大手キャリアの平均スマホ代が、月額6,500円ほどと言われてますから、だいたい3分の1くらいになると考えて良いと思います。(※どちらも端末代は含まず)
スマホはずっと使うものですから、長く使えば使うほど、莫大な金額差になり、この安さは何よりのメリットになるでしょう。
②楽
楽というと大雑把すぎるかもしれませんが、具体的には、
・契約・購入が楽
・解約時も楽
ということです。
まず、会社にもよりますが、格安SIMはネットで申し込み、自宅に届き、その場ですぐに回線切り替えすることができます。私も経験しましたが、とにかく楽で、片手間で乗り換えできます。
ネットで申し込むと、数日後にSIMカードが届き、端末にセット。いくつか入力をして端末を放置していたら、1時間足らずで回線が繋がっていました。
今までは、携帯を変えるとなると、ケータイショップまで行き、順番を待って、ややこしい説明や勧誘、事務作業や待ち時間を経て、ようやく手に入れるものでした。機種変って割と大きめのイベントだったんですよね(笑)
それが全部カットされるのは、私は本当にありがたかったです。むしろ格安SIMデビューする際は、キャリアスマホの解約にとにかく煩わされました(→auの解約妨害工作が悪質すぎた話)。一転してmineoとの契約はスムーズに進み、キャリアからの解放感はすごかったです。
また、大手キャリアって、いわゆる”2年縛り”が常套手段ですよね。どのキャリアもやってるから、携帯電話はそういうものなんだと思いがちですが、あれはかなり悪質で法律的にも違反だと議論されています。一見、端末が実質0円だったり、大幅に安くなるかのように説明されますが、その分を通信量でしっかり儲けているだけの話なのです。
そして、2年縛りって、解約のタイミングがややこしかったり、不親切ですよね。解約月の1ヶ月を逃すと違約金が発生するなんて、おかしいです。私も過去経験ありなんですけど、せっかく解約月を待ったのに実は1ヶ月ズレてて解約金を払った、なんて人もけっこういると思います。他社に乗り換えさせないためのやり口とはいえ、かなり面倒なシステムです。
格安SIMの場合、2年縛りなんてシステムはありません。端末代の分割購入や、最低限の継続期間のようなものがある場合もありますが、解約月のようなややこしいシステムもなく、基本的にいつでも解約し、他の会社に行くことも可能です。
他にも、基本的にどのプランもシンプルでわかりやすく、余計な費用やわかりづらい表記、システムなどもありません。スマホってこんな単純な料金システムだったのか!と感じると思います。
③サービスが豊富
格安SIMは多くの企業が参入しています。そのため競争が激しく、どの会社も豊富な独自サービスを提供しています。
今までの3大キャリアだと、プランやサービスに大きな差はなく、親が選んでたからとかそれくらいの理由でなんとなく会社を選んでいたのではないでしょうか?
格安SIMは、それぞれの会社を見てみると、本当に会社によって全く違ったサービスを展開しています。料金プランや割引サービスも多種多様ですし、通話に力を入れている会社、通信制限回避に力を入れている会社、家族での利用に力を入れている会社など本当に様々。
また、格安SIMは元々他の業種で活躍していた会社がスマホ事業に参入してきている場合が多いです。そのため、楽天サービスやTSUTAYA、U-NEXTなど、スマホという枠だけに囚われない、幅広いサービスを活用できます。
これまでは、携帯代というと、ただ通信サービスに対してのみ料金を支払っていましたが、これからはスマホ代を払ってポイントが貯まったり、ポイントでスマホ代を払ったり、他サービスとスマホをまとめることでより安くなったりと、既存の枠組みに囚われないサービスが格安スマホの大きな特徴であり、メリットになっています。
格安スマホのデメリット
人気上昇中の格安SIMですが、もちろん全てが大手キャリアに勝っているわけではありません。格安SIMに乗り換えする際は、デメリットについてもしっかり認識した上で、上手に付き合っていくことが必要になります。
格安スマホに共通するデメリットは、①平日昼12時台の通信速度が遅い、②実店舗が少ない、③選ぶ会社によっては不具合があるなどが挙げられます。
①平日昼12時台の通信速度が遅い
格安SIMは通信速度が遅い、という話を聞いたことがある方は多いと思います。格安SIMのサービスが始まった当初は、キャリアに比べてかなり速度が遅いものでした。
現在は、どの会社も回線の増強を行っていて、十分な速度は出ています。管理人も、普段遅いと感じることはほとんどありません。それでも未だキャリアに劣るとすれば、平日昼の12時台の通信速度です。
なんでも、日本中の会社員が一斉にお昼休みでスマホをいじるので、一時的につながりにくくなるのだとか。SNSやLINEくらいなら支障ありませんが、ネットの閲覧などはどうしても速度が落ちてしまいます。
管理人の場合は、SNSを見るのと、スマホゲームをするくらいなので、不便はありませんが、ネットの高速閲覧などは難しいかもしれません。
もちろん、各社回線の増強は続けていて、お昼の速度も改善されてきてはいます。特に増強の進んでいる会社だと、それほど気にならないレベルです。それでも、現時点でキャリアより速度が遅いのは明らかなので、ここは注意が必要です。
②実店舗が少ない
格安SIMは、他事業からの新規参入が多いため、実店舗がほとんど無いという会社が多いです。それが理由で安い価格で提供できているわけなのですが、実店舗が無いというのはいざという時にはデメリットにもなります。
例えば端末が壊れた時。実店舗がどこにでもあれば、すぐにショップに駆け込み、その日のうちに対応してもらえます。ところが格安SIMは、店舗が都市部に限られている会社が多いです。その場合、わざわざ街まで出ていかなくてはならなかったり、地方住みの方は困ります。
郵送での対応もしてくれますが、どうしても代わりの端末が送られてくるまで2日くらいかかったりします。実店舗の少なさは、いざという時にはデメリットになってしまいます。
対策としては、実店舗の十分にある格安SIMを利用するなどが挙げられます。格安SIMの中には、店舗がたくさんある会社もあります。これは、元々本来の事業で店舗を構えている会社に多いです。
例えばTONEモバイルならTSUTAYAでサポートを受けられたり、イオンモバイルならイオンでサポートが受けられたりといった具合です。不安な方は、実店舗があるかどうかというものを判断基準に加えてみてはいかがでしょうか?
③選ぶ会社によっては不具合がある
意外と見落としがちなのが、格安SIMは選ぶ会社によって品質やサービスがピンキリだということ。選んだ会社によっては最悪の格安SIMライフになりかねません。
格安SIMは、どんな会社でも自由に参入できる分、どうしても会社間でサービスに差が出てしまいます。キャリア時代は心配不要の部分だったので、何気なく会社選びをしてしまいがちですが、安さだけで契約する会社を選んだりすると、痛い目にあいます。
しかも、知名度があって大手の会社でも、速度が遅いということは多々あります。格安SIMに乗り換えするときは、その会社の通信速度が速く、安定しているのかどうかは必須のチェック項目です(今速くても月によって遅かったりと、不安定な会社もあります)。
同じような値段、同じようなプラン内容なのに、通信速度が全然違う、といったこともしばしばありますので、会社への信頼度は必ず確認しましょう。
格安SIMに乗り換えするときのポイント
格安SIMは、2年縛りが終わってから乗り換えた方が良い?
今キャリアのスマホを使っている方は、2年縛りを受けている真っ最中だと思います。格安SIMに乗り換えるとしても、解約月に解約しないと違約金がかかるから勿体無い、と感じているかもしれません。だとしたら、それは大きな間違いです。
だって、違約金って、9,500円です。仮にスマホ代が6,000円から2,000円になったとすると、毎月4,000円安くなる計算です。ということは、9,500円の違約金を払ったとしても、3ヶ月あればお釣りがきます。
端末の分割払いが残っている場合でも、端末代はキャリアを解約しても引き続き分割で支払い続けることができます。ですので、通信費を安くした上で、残りの端末代さえ分割で払えばいいだけです。毎月4,000円安くなれば、解約金や端末代を払ってもなおおトクなのは明らかだと思います。
多くの方は、乗り換えのタイミングは2年に1度、という先入観を持っていますが、格安SIMに関しては関係ありません。乗り換えが早ければ早いほど、莫大な金額を節約できるんです!
乗り換え時にかかる初期費用は?
格安SIMに乗り換える時、必要になる費用について解説します。まず、絶対に必要なのが、
・MNP転出手数料(3,240円)
・契約事務手数料(3,240円 →約900円)
この2つです。ただし、通話なしプランでの契約や、新規番号での契約の場合はMNP転出手数料はかかりません。現在他社で使っている番号をそのまま使いたい場合は、税込3,240円のMNP転出手数料が必要になります。
契約事務手数料とは、格安SIMと契約する時に必要な初期手数料です。これは、通常税込3,240円なのですが、Amazonで購入できるエントリーパッケージをいうものを買うと、無料になります。このエントリーパッケージが、だいたい900円くらいなので、実質900円と考えてよいと思います。
↓エントリーパッケージとはこんなんです。
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次に、人によっては必要になる費用が、
・違約金(キャリアを更新月以外で解約する場合ー10,260円)
・新しく買う端末代金(一括の場合)
解約月以外で解約する方は、税込10,260円の違約金が発生します。また、新しい端末を買う場合、一括で買うなら当然端末代が必要です。分割の場合、月々の料金に上乗せされるので、初期費用は不要です。
必要になる初期費用は以上です。人によっては、900円だけで済む場合もありますし、1万円以上かかる場合もあります。
乗り換えの手順は?
格安SIMに乗り換える場合、事前に次のことを確認しましょう。
・契約者本人名義のクレジットカードを用意する
・格安SIMに対応した端末を用意する
まず、格安SIMは、クレジットカードもしくはデビッドカードでの支払いがほとんどです。もしカードを1枚ももっていない場合は、楽天カードなど、簡単に作れるクレジットカードをあらかじめ申し込んでおきましょう。
次に、キャリアで買ったスマホをそのまま格安SIMで使う場合、いくつか注意点があります。基本的に格安SIMは、ほとんどの会社がdocomoの回線を借りています。ですので、auの端末をdocomo回線で使うといったことはできません。mineoとUQ mobileは、au端末でも利用できるので、au端末をそのまま使う場合はその2社を選びましょう。
SoftBankで買った端末を使っている場合、残念ながらその端末をそのまま格安SIMで使うことはできません。新しく購入しましょう。
事前用意が完了したら、いよいよ乗り換えです。
①MNP転出をしよう
今の番号を持ち越す場合、キャリアにMNP転出番号を発行してもらう必要が有ります。docomoの場合マイページから発行できますが、auとSoftBankは電話しなければいけません。その際、引き止め工作をしてきますが、無視しましょう。
無事MNP転出番号が発行されれば、その番号をしっかりメモして控えておきましょう。
②格安SIMに申し込みをしよう
格安SIM各社の公式HPから、申し込みをしましょう。この時、MNP転出番号やクレジットカード情報を入力します。端末を買う場合は、この時に選ぶことになります。
申し込みは全てWebで完結します。
③端末にSIMカードを入れ、切り替えすれば完了
申し込みが完了すると、SIMカードや端末が郵送されてきます。SIMカードを端末に差し込み、設定手順書通りに簡単な初期設定をすれば、完了です。
解約から乗り換え完了まで、自宅を一歩も出ずに完了することができます!
格安SIMでiPhoneを使うことも可能
格安SIMにすると、iPhoneが使えないんじゃないの?と聞かれることがありますが、格安SIMでもiPhoneを使うことは可能です。管理人も、iPhone6Sをmineoで使っています。
この場合、iPhoneは格安SIMでは売っていないことが多いので、別で買うことになります。格安SIMは、他で入手した端末にSIMカードだけ入れても使えるので、格安SIMから端末を買わなければいけないというわけではありません。
iPhoneを他で買うってことは、高いiPhoneを一括購入しなくてはいけないの!?と思うかもしれませんが、安心してください。金利ゼロの分割購入含め、定価より安く買う方法などもあります。(→iPhoneの一番安くて賢い買い方)