FREETELは、格安SIMサービスを提供する会社(MVNO)のうちの一社。ただし、多くの特徴で他の格安SIMと差別化されており、最近特に勢いのある格安SIMブランドです。
CMを見たことがある方は感じたかもしれませんが、スタイリッシュな和というものをモチーフにしたような端末と、大胆なサービスでかなりのインパクトがあります。
そんなFREETELの他社とは違う特徴をまとめると、
①完全オリジナルの端末を自社で作っている
②速度が速い
③ぱっと見、かなり安く見えるが、実は価格は標準的
④LINE・App Storeの通信料が0円
といったものがあげられます。
FREETELは、斬新かつ差別化が進んでいるだけに、他の格安SIMとの違いをしっかり押さえておきたいところ。特に、勢いやイメージで乗り換えてしまいそうな、インパクトのある広告・販促を仕掛けているので、冷静にしっかり比較しましょう。
①完全オリジナルの端末を自社で作っている
FREETELの最大の特徴は、端末を自社で作っているということ。このことで、他にはないいくつかのポイントがあります。
唯一無二のデザイン
他社のスマホは、TONEモバイルを除き、各メーカー品を売ったり、せいぜいコラボ・限定製品を発売するのが限界です。そのため、どの会社も似通ったデザイン・性能になりがちです。
FREETELは、CMを見ればわかるように、和をテーマにした独特の端末デザインを展開しており、一目で他とはちがうことがわかります。そして、薄さやデザインがとにかくスタイリッシュでかっこよく、人気も高くなっています。
他の人と違った物を持ちたい、という深層心理が、FREETELの購買意欲をそそるはずです。
iPhoneユーザーに受け入れられやすい
FREETELには、明らかにAppleやiPhoneを意識した動きが見られます。そのひとつが端末のデザインや操作性。
よく見ると、FREETELのオリジナル端末、特に最新機種の「麗」はiPhoneに似ていて、指紋認証機能なども類似しています。かつ、指紋認証部で画面の「戻る」操作ができるなどの付加価値もついていて、操作性もなかなかのもの。
特に日本人は、機能よりもデザインやブランドイメージでiPhoneを選ぶ人が非常に多いので、FREETELの端末デザインが好きで乗り換える人もかなり多くいと思います。
ただ、見た目は似ていても中身はAndroidなので、中身のスタイリッシュさはiPhoneに大きく劣ります。
②速度がかなり速い
FREETELは、Y!mobileと並んで、キャリアと格安SIMの中間のような立ち位置の会社です。そのため、Y!mobile同様、速度はかなり速いです。具体的には、本家格安SIMが昼12時台に速度低下することがあるのに対し、FREETELは昼でも高速通信が可能です。
最近、格安スマホ自体の通信速度がどんどん上がっていますが、未だキャリアとの差を感じるのが、昼12時台のピーク時です。この時間帯に大きな通信を頻繁にする、という方は、FREETELなら快適通信可能です。
ちなみに通信速度は、毎月行われる各方面でのスピードテストの数値に基づくものであり、第三者による公平な速度テストに基づいています。(※2016年春、楽天モバイルとFREETELによるスピードテストでの不正が発覚。速度テスト時のみ高数値を記録するよう操作が行われた模様。なお、FREETELに関しては操作値を抜いても比較的速度は速いとのことだが、ユーザーからは「FREETELの通信速度が遅い」といった声も複数上がっているとのこと。参考記事(外部サイト):http://smaho-dictionary.net/2016/03/mvno-speed-review13/)
③ぱっと見、かなり安く見えるが、実は価格は標準的
FREETELは、広告やブランディング、マーケティングが非常に上手いです。月額299円から始められるニクキュー、一年間データ通信量0円などのキャンペーンがあり、そんなに安いの!?と思わず目を疑ってしまうほどです。
ただ、実際は条件や制限があり、普通にスマホを使おうと思えば、当然この価格では収まりません。
特にニクキューの方は、音声通話不可のデータ通信のみプラン、かつひと月の通信量が100MB(=0.1GB)以下という場合です。これは、一ヶ月間ほとんどスマホを放置でもしてないと到底無理な数字です。実際普通に使っていれば、他社と同じくらい、むしろ少し割高な価格になってしまいますので注意しましょう。
一年間データ通信量無料キャンペーンは、端末とSIMカードの同時購入が条件で、契約通信料が1GBの場合、データ通信分の499円のみ無料になります。つまり、言い換えれば毎月499円引きのキャンペーンということになります。実際は、ここに700円の基本使用料、データ容量を増やす場合はその分の追加料金と、端末代を支払うことになります。
こちらのキャンペーンに関しては、実質料金を合計すると、比較的安めの価格設定になっています。そのため、もともと端末を買う予定ならば、このキャンペーンを利用して、少しでも安く抑えましょう。
このように、FREETELのキャンペーンはインパクトが大きい一方、条件などを擦り合わせていけば、結局は標準的なプランに落ち着くということは認識しておきましょう。
④LINE・App Storeの通信料が0円
FREETEL独自かつおもしろいサービスに、LINE使用時の通信料無料というものがあります。これは他社には無いオリジナルサービスで、スマホライトユーザーの方にはありがたいサービス。
実際、スマホは持ちたいけどLINEくらいの用途しかなく、ネットを見たりしない場合、FREETELを契約して通信量の少ないプランを選べば、かなりスマホ代を安くすることができます。
ただし注意が必要なのは、このサービスには通話は含まれないということ。通話すれば、その分は通信量をカウントされてしまいます。他にも動画や音声メッセージ、LINEゲームなどが対象外です。
LINEの使用がほとんどで、かつLINE通話はあまりしないという方は、FREETELでかなり節約が可能です。
また、FREETELにはiPhone用のプランがあり、こちらはApp Storeでアプリをダウンロードする際の通信量がカウントされず、無料になります。ただし、ダウンロードしたアプリを使う時には通信料が発生します。
FREETELの信頼度は?
格安スマホは、参入自由な市場だけに、様々な会社が参入しています。その中には、一生懸命サービスや品質の向上に努める企業もある一方、表面上の対策で、自社の利益を優先しようとする会社も多くあります。
そのため、格安SIMに乗り換える場合の会社選びは、慎重に行いましょう。キャリア時代はそれほど気にしなかった「信頼度」というものが、今後のスマホライフを天国にも地獄にもしてしまいます。
FREETELは、会社の信頼度で言うと、「少し不安がある」といった評価をせざるをえません。理由は、まず第一に、速度テストにおける不正行為をし、自社のスマホが他社より特に速度が速いかのように見せかけ、不当にユーザー数を伸ばそうとしたからです。
楽天モバイルほどではありませんが、速度に関する部分は特に会社選びでも重要で、顧客満足に直結するので、このような不正は許されるものでは無いでしょう。
また、キャンペーンやサービスに、お客様の誤解を招くようなものが多いというのもマイナス評価です。ニクキューにしてもそうですが、まるで釣りのようなプランを用意して、それを餌にユーザーを引っ張りこもうとしている節があります。実際契約をしようとすると、全然値段が違う、といったことになるケースが非常に多く、このような姿勢も、信頼性から言えば不安が残ります。
まとめ
FREETELは、良くも悪くも未知数です。奇抜なサービスに期待が湧く一方、おいおい大丈夫か?というような部分もあって、ハイリスクハイリターンと言えます。
価格に関しても、まるでどこよりも安いような広告を出してますが、以外と割高なので、しっかり比較することが必要です。
ただ、端末の独自性や、用途によってはかなり安くなったりと、人によってはかなり使いやすい格安SIMであることも間違いありません。実際FREETELの勢いが伸びているのは事実ですので、気になる方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください!